
前回は親の通帳と印鑑の整理についてお話ししましたが(ほぼ親子で終活になっています)、今回は「衣類の整理」です。
高齢になると体型も年相応に変わります。当然、今の体にフィットしない衣類はたくさんあるのですが、これがなかなか減りません。私の実家でも、現在進行形で「手強い」整理が続いています。
昭和人の親が持つ「相反する価値観」を尊重する
昭和の親世代は、大まかにいえば、人生の半分をモノが貴重だった「もったいない精神」の時代で過ごし、後半はモノが溢れる「消費文化」を経験してきた世代です。この全く異なる価値観を同時に持ち合わせていることが、整理を難しくしている要因だと感じます。
また、男性と女性では衣類に対する思い入れが全く別物ですし、タンスやクローゼットといった収納に対する「文化」の違いもあります。こうした親の歩んできた背景やこだわりをどこまで尊重し、どこから取捨選択を促すか。この見極めが非常に重要です。
息子の助言より、娘(妹)の「お下がり作戦」が効く
我が家の場合、遠方に住む妹が正月や盆の帰省時に、事実上の「整理担当」として陣頭指揮を執ってくれます。事前にLINEで打ち合わせをしておき、彼女が帰省したタイミングで一気に動くのです。
面白いのは、家族内のパワーバランスです。 父は娘の言うことなら素直に聞くのですが、母は聞いているふりをして上手にかわします(笑)。そこで妹は「生前整理の合意」を取りつつ、母の服を「お下がりとしていただく」スタイルで数を減らしています。やはり、息子である私の言うことはあまり耳に入らないようです。
正解はない。目指すのはタンスの「2割の余白」
年に数回の整理を繰り返していますが、今でもデパートへ行けば母の購買意欲が再燃することもしばしば。まさに堂々巡りですが、それでも以前よりは絶対数が減り、ようやく全ての服がタンスに収まるようになりました。
衣類の整理に、これといった正解はありません。価値観の違う世代同士、折り合いをつけながらやっていくしかないのだと痛感しています。
当面の目標は、**「タンスの中に2割ほどの空きスペースがある状態」**を維持すること。一気に片付けようとせず、ゆとりを持った目標で、これからも根気強く付き合っていこうと思います。