step19 【親のデジタル終活】手強し!通帳と印鑑の整理に3年

昭和人の特徴の一つとして、通帳と印鑑を多数所有されている方は多いのではないでしょうか。名義別に何種類もの印鑑を使い分けている、という方も大勢おられるかもしれません。

私の両親(共に80代後半)の場合、この通帳と印鑑の整理に3年以上かかりました。正直に申し上げて、かなり手強かったです(笑)。


3年かかった理由は、親が抱く「不安の波」

両親は、高齢を自覚して「身の回りの整理を手伝ってほしい」と自らリクエストしてきました。しかし、いざ整理を始めると話は別です。

自分のプライベートを覗かれることへの抵抗感や、「もしかして都合よく取られるのではないか」という不安。そんな感情の波が見え隠れし、一筋縄ではいきませんでした。親の自尊心と安心をどう守るか。そこに向き合うだけで、あっという間に3年という月日が流れたのです。


感情に寄り添いながら進める「リスト化と集約」

私が行ったのは、まず目の前にある通帳が本当に必要かどうかの確認です。

  1. 引き落とし内容のリスト化(何に使っている口座かを見極める)
  2. 両親による話し合い(本人の意思を尊重する)
  3. 合意した口座からの解約

この手順を粘り強く繰り返しました。かつては地方銀行、都市銀行、郵便局、JA(農協)と少なくとも4種類あった窓口を、現在は地方銀行一つに集約することができました。

また、バラバラだった印鑑も、これを機に「金融機関用」としてフルネームの印鑑を新調。管理が格段にシンプルになりました。


根気強く続けた先にある「親からの感謝」

この作業には、かなりの労力と根気が必要です。同じような境遇で悩んでいる方も少なくないと思います。

でも、解決した(やり終えた)時の開放感はひとしおです。今では両親も「わかりやすく整理してくれてありがとう」と喜んでくれています。

親の終活は、単なる「物の整理」ではなく「心の整理」でもあり、自分自身の終活につながります。参考になる部分があれば幸いです。